2025年2月8日、今季最強といわれる寒波が北陸を含む日本各地を直撃する中、「スケッチオーデション2024-2025」Day6が開催されました。プレゼンテーションフェーズ突入前の最後のプログラム。外の寒さをものともしない熱気とエネルギーが会場に満ちあふれる一日となりました!

応援者(メンター)独自企画「価値の流れやビジネスモデルを考える会」

Day6開始前の午前中、応援者(メンター)による独自企画「価値の流れやビジネスモデルを考える会」が開催されました。ここでの狙いは、“自分のアイデアを具体的にビジネスモデルへ落とし込む”というところ。スケッチオーデションに応援者(メンター)として参加し、ビジネス経験豊富な布目氏と田村氏が、実際の新規事業開発で得た生きた知見を惜しげもなく披露。「ビジネスモデル検討とは、ステークホルダー全員が得をしているか、価値を得られているかを確認すること」「問いとペルソナ設定が本当に重要」という言葉に挑戦者たちは真剣な表情で耳を傾けます。会の後半は、挑戦者のプランを図解するワークを実施。価値の流れを可視化することで、改めて価値の本質に気づかされる貴重な時間でした。

ビジネスを検討するうえで重要なポイントを伝える布目氏

自身が開発した新規事業について、問いとペルソナをとことん考え抜いたと語る田村氏

本編はグループワークから:改めて良い問題定義、問いを追求する

午後から公式プログラムへ。Day6も恒例となったグループワーク「構想語り合い」から始まりました。挑戦者がこれまで練り上げてきたプランを具体的に言語化し、それに対して応援者(メンター)が「良い問い、問題定義とは何か?」という視点でフィードバックを行いました。短いながらも、「どんな問いを設定し、どう深掘りしていくか」を改めて振り返る重要な時間。「本当に今、自分が解きたい課題は何だろう?」参加者同士が率直に考えをぶつけ合い、さらに学びを深める姿が印象的でした。

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「予備予選までの時間をどう過ごすか?」〜予選に向けた応援者(メンター)からのアドバイス

グループワークの次に、応援者(メンター)から挑戦者に向けたメッセージがありました。予備予選まであと3週間余り。そしてその先の予選・決勝に向け、「この期間をどう過ごすかが非常に重要」と過去大会経験者の応援者(メンター)は語ります。

審査基準のポイントを再確認

これまで総合プロデューサーの冨田 欣和先生が繰り返し伝えてきた「問いのイノベーティブさ」「アントレプレナーシップ」、そして「プランの持続可能性」。プレゼンではここをしっかり掘り下げて、自分の言葉で語れるようにすることが大切です。

メンターを遠慮なく使い倒そう!それはメンターの成長にも繋がる

「お互いのコミュニケーションが挑戦者とメンター双方を成長させる」というのがスケッチオーデションの特徴。応援者(メンター)も挑戦者のアントレプレナーシップに刺激されながら、新たな気づきを得る――この一方通行でない関係性が、他のビジネスプランコンテストにはない魅力です。例年この追い込み時期のメンターは昼夜問わずより一層真剣に挑戦者と向き合っていきます。

決勝審査員4名からの熱いトークセッション「さぁ、Sketch Auditionだ!謀反を起こせ!!!」

そしていよいよ決勝審査員をゲストに迎えたDay6メインのトークセッション。タイトルは「さぁ、Sketch Auditionだ!謀反を起こせ!!!」。挑戦者たちを奮い立たせる、強烈な時間となりました。
登壇されたのは、決勝大会で審査員を務められる以下4名。

 堀内 健后 氏(トレジャーデータ(株)代表取締役)
 渡辺 今日子 氏((有)ブリッジワーク取締役)
 橋口 寛 氏((株)ユーフォリア代表取締役)
 野澤 比日樹 氏((株)ZENKIGEN 代表取締役)

これまでのDay1~Day5でお迎えした特別講師と同様、各業界をリードされる方々の強い信念と経験から紡ぎだされる言葉は、挑戦者たちにとって衝撃的な程貴重な学びとなりました。
話題は「アントレプレナーシップとは何か?」からスタートし、人生相談にまで発展。「自分が解くべき問いは?」「コンフォートゾーンからあえて外に踏み出すことの大切さ」など、挑戦者の背中を押す言葉の数々が次々と飛び出し、会場には深い共感が広がります。

決勝審査員からのメッセージ(一部)

●アントレプレナーシップとは?
「起業しているかどうかではなく、当事者意識×仲間づくり力を持ち、逆風の中でも自分のビジョンを貫き続けること」
●逃げない姿勢の大切さ
「目の前の課題から逃げずに向き合うことを繰り返すことで、世界は広がっていく」
●チャレンジすることに、遅すぎることはない
「何かを始めるのに、年齢やタイミングは関係ない。やるかやらないかだけ」
●誰とやるかを考える
「何をやるかより、誰とやるか。自分より能力が高く、志の合う仲間を得ることが成功の近道」
●チャレンジを繰り返し自分だけの武器を作る
「失敗してももう一度チャレンジできる余力を残しながらチャレンジし、自分にしかない武器を探す」
●コンフォートゾーン(自分の居心地の良い範囲)を飛び出す
「積極的にコンフォートゾーンの外側、最先端の外側を見に行く」
●“やる自分”と“やらない自分”
「やる自分とやらない自分の5年後を想像する」
●行動は変えられる
「自分では良くないと思っていても何かに対して“ネガティブなことを思う、感じてしまう”ことをやめるのは容易ではないが、行動は変えられる」
●苦労は必ず財産になる
「人は、簡単に手に入ったことはすぐに忘れてしまうが、苦労して手に入れたものは忘れない」
●他人との比較をやめる
「他人と比較するから自己肯定ができなくなってしまう。人の目を気にしても仕方がない。他人と比べてできていてもできていなくても関係ない。自分を認め、目の前のことを全力でやっていくべき」
●自分を認めると、他人も認められる
「他人を幸せにするには、まず自分が幸せになる必要がある。自分を認めると、仲間の良いところに気づけるようになる」

これらの言葉が、挑戦者のみならず応援者(メンター)の胸にも深く突き刺さっていきました。
事業を立ち上げた背景や、そこに込められた想い、数々の挫折と成功体験……。挑戦者はそのリアルなエピソードに、止まることなく質問を重ね、いつしか人生相談に発展する濃密なやりとりが繰り広げられていきます。

この4人が揃う奇跡的な時間とそれぞれの言葉を、参加者は余すことなく吸収していったのです。

「あなたに解かれることを待っている問い、あなただけが解決できるものがあるはずだ」 自身の経験を踏まえて語る橋口氏

「Never too late to start.」「仲間にしたいと思われる人になろう」と伝える渡辺氏

「苦しくても絶対に逃げないと決めてやりきることが成長に繋がった」と語る野澤氏

「周りがみんなすごい人に見えても、その人たちができない自分が得意なことを見つけよう」と語りかける堀内氏

「バルメン」でより深まる構想とメンタリングの学び

Day6終了後に行われた懇親会では、前回から引き続き応援者(メンター)企画の「バルメン」を開催。食事をしながらメンタリングをするこのスタイルは前回からさらにパワーアップし、決勝審査員とゲストも加わって会場は大盛り上がり!
「ここで迷っているので、率直な意見がほしい」「自分の構想、もっと磨きたい」という声に対して、その場でメンターや審査員がフィードバック。一方でメンターも講師陣からメンタリングの仕方を学び合う場になり、全員が「学び合い支え合う」、スケッチオーデションならではの空気感がそこにありました。

次回はいよいよプレゼンフェーズへ!!

今回も大盛況のうちに幕を下ろしたDay6ですが、実はここからが“本番”。挑戦者はプレゼンで自分の想いを100%伝えられるよう、仲間と支え合いながらも、これから自分との闘いが始まります。
予備予選(予選進出者決定)及び予選は以下スケジュールで行われます。

予備予選 日時:3月8日(土) 会場:スケッチラボ(一般観覧不可)

ここでのプレゼンで予選進出者を決定します。挑戦者たちは応援者(メンター)や仲間と壁打ちを繰り返しながら、プレゼン資料をギリギリまで磨き上げるのが恒例です。

予選大会 日時:3月15日(土) 会場:富山大学黒田講堂(一般観覧可)

予備予選を突破した16組の猛者たちが「今の自分のベスト」をぶつける場。一般公開しますので、「自分も挑戦したい」「挑戦者を応援したい」とスケッチオーデションに興味・関心を持っていただいている方は、ぜひ足を運んでください!

決勝大会 日時:3月16日(日) 会場:ホテルグランテラス富山(一般観覧不可)

予選を突破した8組の挑戦者が富山の経済界トップを前に、思い切り自らの想いを伝えます。
昨年は挑戦者賞を学生が総ナメにするなど若者の勢いがあふれた大会でしたが、5周年記念となる2024-25大会は社会人の存在感も目立ちます。優勝の栄誉に輝くのは誰か?

次回からいよいよプレゼンフェーズが始まります。
予備予選、予選大会、そして決勝大会へ。
挑戦者たちの熱い想いと行動力が、どんな化学反応を巻き起こすのか。
予選大会は一般観覧可能です。
ぜひ会場にお越しいただき、挑戦者たちの熱い想いを体感してください!