これまでスケッチラボを利用する方々へのインタビューを行ってきましたが、今回は運営側であるスタッフの岡村さんにお話を伺いました。

聞き手:
現在のお仕事に就きたいとおもったきっかけを伺ってもよろしいでしょうか?

岡村さん:
高校時代に通学で富山駅を使用していたのですが、ちょうど北陸新幹線が開通するタイミングで、
富山駅を中心にまちが大きく変わっていく風景を目にすることができました。
その景色の中、自分もいつしかまちに関わることができればいいなと思いました。

聞き手:
大きな駅がリニューアルする機会への関わりとしては、都市計画や施設開発などに興味があったのでしょうか?

岡村さん:
実はそうではなくて、何かをきっかけに、ひとの流れや、ひとの関心が大きく変化していくといった
まちを構成構築する要素、ひとを動かすひとの活動に興味が向いていたのかと思います。

聞き手:
高校生の頃に既にそのような視点をお持ちだったのですね。
その後、高校から大学へ進学して、その興味はどうなりましたか?

岡村さん:
大学時代にコロナ禍を経験して思ったこととして、
みなさんがSNSなどでつぶやいている内容に相容れなかったのですが、なんでもかんでも人のせいにする世の中になっていることに対して、なんとかポジティブな方向にスイッチすることができないかなと。。。

聞き手:
なるほど、その様な背景の中で、市民の方々への関わりを職業として選択しようと思ったのですね。
実際の職場として様々なお仕事があるのかと思いますが、最初はどのような部署だったのでしょうか?

岡村さん:
未来戦略室という部署だったので、未来を考え、国際連携とかをやるのかと思いました。
英語を勉強していて良かったなと。。。(笑)

実際には、前年9月に立ち上がったばかりのスケッチラボの担当が、部署の大きなミッションでした。

聞き手:
スケッチラボのことは、ご存知だったのですか?

岡村さん:
名前は聞いたことがあったのですが、どんなことをする場所なのかはまったく知りませんでした。(笑)

聞き手:
学生時代に思い描いたお仕事ではありますが、実際にはどうでしたでしょうか?

岡村さん:
そうですね。スケッチラボを通じて、市民の方々との接点を持てていますが、未来に希望を持っている、ポジティブな方が多くて。世の中は私が想像していたよりもずっと素晴らしいものでした。

聞き手:
スケッチラボに関わって4年目になりますが、関わり始めた当時と比べて変化はありますでしょうか?

岡村さん:
関わるひとが増えたり、入れ替わったりしていますが、やろうとしていたことは変わっていないのかと思います。また、自分たちが何を、何のためにやっているのか、よりクリアになってきたような気がします。

聞き手:
では、あらためて伺うに、スケッチラボがやっていることって何でしょうか?

岡村さん:
これは私の考え方でもありますが、
社会に目を向けて、行動したいと思えるひとを増やすことなのかと思います。

聞き手:
そのためには、どのような取り組みが必要となるのでしょうか?

岡村さん:
対話の機会を創出することなのかと思います。
会話は、コミュニケーションであったり、楽しんだりするものですが、
対話は、相手のことを知りたいと思うこと、
お互いが対話を意識することで成り立つのではないでしょうか。
相手の話を聞いて、感じたことを話すことで、視野が広がり、
社会を意識するようになる。そこから行動が起こるのではないかと思います。

今の世の中って、失敗するとすぐに指摘されるような雰囲気があるのですが、
トライ&エラーに対するレジリエンスというか、失敗してもリカバリすることが
できるような場づくりができればいいなと思います。

聞き手:
最後になりますが、岡村さんにとって、スケッチラボってどんなところでしょうか?

岡村さん:
元気になれるところで、
ワークとライフの程よいブレンドが可能な場所ですね。
なので、仕事そっちのけで、みなさんのお話に聞き入ってしまいます。

岡村さん(事務局スタッフ)
スケッチラボ2年目からのスタッフ。
まちづくり関連プログラムを中心にして企画・運営を担当。